稲葉ジャパンが、フレッシュなルーキー二遊間で船出する。侍ジャパンの稲葉篤紀監督(45)が8日、初陣となる「ENEOS アジアプロ野球チャンピオンシップ2017」(16~19日、東京ドーム)に向けて合宿地の宮崎入り。今季主に遊撃手として141試合に出場した中日京田陽太内野手(23)を二塁手としてテストし、西武のルーキー源田壮亮内野手(24)と二遊間を組ませるプランを披露した。強化合宿は今日9日から13日まで行い、日本ハム、西武と2試合予定する。

 新監督の初陣にふさわしい、フレッシュなルーキーコンビが東京ドームの二遊間で躍動するかもしれない。ともに新人王候補に挙がる遊撃手の京田と源田について、稲葉監督は就任時から起用法に頭を悩ませてきた。代表チームで本職以外を守ることは打撃にも影響する。一時は「今大会は厳しい」と否定的だったが、宮崎空港に到着後、京田の二塁起用について「練習を含めて、試合でもどこかのタイミングでやってもらうと思います」と、テストする考えを示した。

 京田が二塁で出場すれば、源田との併用が可能。稲葉監督自ら中日側に打診し、練習を積んでもらってきた。「源田選手はクライマックスをやっていたので、京田選手の方が時間があった。(中日)奈良原コーチから、動きもだいぶ分かってきたと報告を受けました」とゴーサインをもらった。今大会のメンバーで今季二塁を守ったのは西武外崎と広島西川の2人で、先発出場は外崎の1試合だけ。二塁手不足はチームの大きな課題に挙がり「二塁京田」が実現すれば、新たなバリエーションになる。

 今日9日から、強化合宿が始まる。稲葉監督は「ジャパンというチームは野球界のかがみでなくてはいけない。野球界を背負って立つという強い気持ちを持ってやってもらいたい」と言った。キャプテンは置かず、全員でコミュニケーションを取り、一致団結して戦う。合宿では自ら打撃投手も務める予定。京田-源田のルーキーコンビに代表される次代の日本を担うメンバーで、アジアNO・1を取りにいく。【前田祐輔】