日本ハム高梨が「15勝厳命」を立て続けに受けた。22日、応援大使を務める恵庭市を訪問。温かく歓迎されるも、さらなる活躍を願う市民の思いは、具体的な数字を求めた。最初に訪問した同市役所で原田市長から「来年は15勝だ」とハッパをかけられた。続く恵庭中でも鹿野校長からは「高梨選手が15勝してくれなかったら優勝はないですよ」。行く先々での“15勝エール”に、4年目右腕は「プレッシャーばかりかけてくる」と苦笑いするしかなかった。

 新人賞を獲得した昨季の10勝を上回る白星。今年が7勝どまりだっただけに、さらなる高みを目指すことになる。「目標を決めてしまうとその先に行けない気がするので、投げる試合全てで勝てるように」と、本人はあくまで全勝を掲げる。来年1月は「外に出る。去年と違ったアプローチ」を目指し、近藤や鍵谷らと初めて鹿児島・徳之島での自主トレを予定。巻き返すための基盤作りを進めていく。

 触れ合った同市のゆるキャラ、鈴蘭の妖精「かりんちゃん」からはパワーをもらった。モチーフの花言葉の1つは「再び幸せが訪れる」だ。「頼むよマジで」。再起への思いを強める1日となった。【保坂果那】