阪神から国内FA権を行使し、DeNAに移籍した大和内野手(30)が、“虎退治”を宣言した。4日、横浜市の球団事務所で入団会見を行った。縦じまではなく青みがかった紺色のスーツで現れ、その上からDeNAユニホームの袖を通した。「最初に考えたのが、今までやってきたチーム、選手と戦うことができるかどうか。でも決めたからには敵なので、タイガースを倒して日本一にならないといけない」。古巣との決別を口にした。

 12年間在籍した阪神へ、感謝の気持ちが強いからこそキッパリと言い切った。甲子園でプレーした日々を思い返し「歓声や厳しいヤジもあった。今、思えばそれがあったから精神的に強くなれた。あの大観衆でやれたことは自分の中ですごく誇りに思っています」。増築・改修工事中の新本拠地ハマスタを見上げ、奮い立った。

 背番号はあえて変えた。7年間背負った0から9へ。「自分の中で1つ踏ん切りをつけたいというのが正直な気持ち。0のままだとズルズルいってしまうので」。ゴールデングラブ賞6度受賞の高田GMは「あの守備力は打率3割以上の価値がある」。これ以上ない評価を受け「心に響きました」と覚悟を決めた。

 登録名は大和のまま。今季から挑戦するスイッチヒッターも変わらない。「セカンド、ショートどちらでも出られるようにして、実力でレギュラーになりたい」。変わらぬ熱いハートを胸に新天地で躍動する。【栗田成芳】