FA移籍で5年ぶりに古巣・日本ハムに復帰した鶴岡慎也捕手(36)が15日、原点でもある2軍施設の千葉・鎌ケ谷で再始動した。注目ルーキーの清宮ら、初対面の若手とあいさつを交わしながら、キャッチボールやマシン打撃などで汗を流した。前回在籍時やソフトバンクで優勝経験は豊富。今季は年下の中田がキャプテン、中島が選手会長に就任しており、ベテランとしてサポートしていくことも約束した。

 大谷、清宮を一目見ようと千葉・鎌ケ谷に詰めかけていた女性ファンから、「ツルちゃんだ~」と歓声があがった。5年ぶりの古巣復帰。FA加入の鶴岡が、プロ野球人生を踏み出した原点でもある2軍施設で再始動した。「ロッカーもきれいになっていて、懐かしいというより、新しいところに来た感じ」。そのロッカーは清宮の隣。12年6月に清宮少年が行った始球式では、“バッテリー”を組んだ縁もある。「すごく純粋ないい子」と再会を喜んだ。

 キャッチボールやマシン打撃など、精力的に汗を流し「体も順調」と手応えはあるが、「(目標に)個人成績はない」と言い切る。前回在籍時やソフトバンクで、実に7度のリーグ優勝、4度の日本一を経験。今年で37歳になるベテランは「37にもなって自分のことばっかりではダメでしょ」と話し、「僕から見たらクソガキ」と言う、年下の新キャプテン中田、新選手会長・中島をサポートするつもりだ。

 20代前半の選手が多いチーム構成。「いまの若い選手は個性が強い。ノビノビやらせてあげた方がいいけど、道をそれそうな選手がいたら言っていきたい」。一丸となってV奪回を目指すために、気になることがあれば、忠告もして方向性を正す。キャプテン中田を支えることが、優勝への近道と説く。「打ってほしいね。中田が30発以上打って、有原が15勝したら優勝争いできる」。“優勝請負人”の頭の中には、既にイメージが描かれている。

 この日はブルペン入りしていた杉浦の投球練習も見つめたが、4年間で知らない顔も増えた。「対戦した投手もいるけど、やっぱり受けてみないと分からない。練習試合やオープン戦で、数多く受けていきたい」。グラウンド内外で、存在感は大きなものになりそうだ。【本間翼】