楽天育成2位の松本京志郎内野手(18=光南)がスポンジのごとく吸収している自分に驚いた。17日、仙台市内の泉練習場で新人合同自主トレを行い、8日目にしてすでに成長の跡を感じ取っていた。

 松本 5日に入寮して1週間以上たって、トレーニングの成果が出ている。打撃マシンで打球の質とか、打つときの軸がブレない。筋トレ重視で体の芯が強くなったし、パワフルに動けるようになった。

 “京志郎”ならぬ“吸収しろ”だ。打撃ではドラフト2位の岩見雅紀外野手(23=慶大)、同5位の耀飛外野手(21=関西・兵庫)を参考にしている。「2人は打球の威力が強いし、体格も負けている。でも自分はバットを水平に振れるのがアピールポイント。スピンもかけられているし、そこでは負けたくない」とひそかに自信を見せる。

 守備では同3位の山崎剛内野手(22=国学院大)に弟子入り中だ。「見たことのないようなうまさ。見て盗みたい」。捕ってから投げるまでの送球について助言を受けており「捕ったまま投げようとしている。右足で軸をつくった方が球はしっかり投げられる」と言われたことを明かした。

 “京志郎”は「高い位置(都)を志す男」という意味で両親に名付けられた。無限の伸びしろを持つ男は、素朴な福島弁で決意を表明した。「第1の目標は支配下登録だけど、まずはけがをしない体づくりをすること。大きく飛躍して来年につなげる」。名前に恥じぬよう、いつか頂上に登ってみせる。【高橋洋平】