「くらモン」が、ヤクルト投手陣の救世主になるんだモン! ドラフト3位蔵本治孝投手(22=岡山商大)が18日、新人合同自主トレ初のブルペン入り。昨年12月以来のブルペンで、立った捕手に21球を投じ「思ってたより衰えてなくて良かった」とほほ笑んだ。

 185センチ、95キロで、アンパンマンのような愛くるしい外見から「ゆるキャラ」的な雰囲気が漂う。同期新人内では、すでにいじられ役。兵庫生まれだが「くまモン」にもじって「くらモン」のニックネームがついた。「なじんでもらったらいいかなと思います」と、照れくさそうに笑った。

 投じる球は「ゆるく」ない。スピンの利いた最速151キロの直球が武器。高校3年間は外野手でベンチ外も、岡山商大で中学以来の投手に転向。岡山出身のお笑いコンビ「千鳥」風に言えば“クセがすごい”投球フォームで才能が開花した。視察した田畑投手コーチは「腕の振りが遅いのにボールがビュッと来る。言い方は変かもしれないがマイコラスっぽい。人と違うものを持っているのはいいこと」と昨季まで巨人で指導した米大リーグ・カージナルスの右腕に重ねて説明した。

 カブスFA上原のような回転数が多くて空振りを取れる直球が理想だ。守護神候補にも挙がる「くらモン」が、本家のように「サプライズ&ハッピー」を振りまいて白星を届けるんだモン!【浜本卓也】