鉄人のためにもガンバリマス! 阪神新外国人のウィリン・ロサリオ内野手(28=韓国・ハンファ)が1月31日、今日1日からの宜野座キャンプに備えて沖縄入りした。読谷村の宿舎では金本知憲監督(49)と初対面し、今季の大活躍を約束。「早く明日が来てほしい」とキャンプインを待ちわびた。指揮官も「打ちまくってくれることを期待しています」と笑顔。愛称「トロ」(闘牛)、金本阪神の命運を握る4番候補が、いよいよベールを脱ぐ。

 闘牛と鉄人が、読谷村の宿舎で初めて顔を合わせた。ロサリオは「どういう人か、だいたいわかった。これからも知っていきたい」と笑顔。「すごく実力も経験もある方だと聞いている。そういう方から教えていただけるのはありがたいことです」。スペイン語で「闘牛」を意味する愛称「トロ」の新助っ人は、鉄人オーラに興味津々で貪欲に学ぶ意気込み。ハートも揺さぶられたようで「タイガースはいいチームだと思う。みんなでチャンピオンを目指して頑張っていきたい」と優勝請負人を約束した。

 金本監督も“恋人”との初対面で心を躍らせた。「打ちまくってくれることを期待しています。メジャーでも28本打っている」。ロッキーズ時代の12年にマークしたアーチ量産再現を期待。昨年まで在籍した韓国・ハンファでも2年間で合計70発を放っており、「多少、日本よりレベルは落ちると思うけどパワーはあると思う」と、キャンプでの本領発揮を楽しみにした。

 この日、極寒の関西から、故郷のドミニカ共和国にも似た温暖な沖縄に入った。ド迫力のサングラス姿で那覇に降り立った4番候補の気持ちは高ぶった。「ドミニカでもしっかり練習していた。いつでもできる準備はしています」。異国でのキャンプインを前に興奮を隠せない。「とても感情的になっている。早く明日が来てほしい。万全な状態で迎えるだけです」。初日からの打棒爆発も宣言だ。

 金本監督も「(母国で)ウインターリーグに出とったんでしょ? 体はほぼできとると思う。一塁の練習もあるしある程度は実戦も早めに」と別メニュー調整は考えていない。「年も若いし、雰囲気に慣れる、日本の投手に慣れること」を目的に、若手と同じメニューを課し、1日も早く日本野球を吸収させる方針だ。

 近年の阪神では、最も高い期待を受けて入団する新助っ人といえる。1月28日の入団会見では「一番大事なのは本塁打。1本打てば点が入るので意識してやっていく」と量産を予告。1月29日に見学した甲子園では、その広さについて「そこまで感じないよ」と言い切った。さあ、キャンプイン。注目の「ロサリオ劇場」の開演だ。【真柴健】