今季の「茂木・ペゲ」はひと味違うぜ! 楽天が25日、開幕前最後となった巨人とのオープン戦(東京ドーム)で初回に打者2人、わずか14球で先制した。1番茂木栄五郎内野手(24)が左中間三塁打を放つと、続く2番カルロス・ペゲーロ外野手(31)が右翼席に特大の先制2ランを放った。昨年11月に右肘手術をした茂木が開幕前に完全復調したことで、昨年猛威を振るった「強力デュオ」が今季再び形成される。理想の形で先制点を奪った梨田昌孝監督(64)は手応えを口にした。

 「茂木が三塁までいってくれた。あの走塁があったから本塁打につながった。(茂木、ペゲーロの1・2番は)続けてみたいね」

 茂木が初回から新境地を見せた。巨人野上の外角低めの変化球を逆方向の左中間に流すと、二塁で減速することなく一気に三塁を陥れた。「二塁を回る前から三塁に行ってみようと。三塁をとれたのは良かった」。前日24日は相手投手の暴投で一塁から三進。今季から掲げる機動力野球が浸透している証拠だ。

 続くペゲーロも攻撃的2番としての役割を全うした。1-2から5球連続でファウルで粘り、9球目の膝元のスライダーをすくい上げた。「難しい球にうまく反応できた。この調子で開幕を迎えたいね」。昨年までの長打力に、スピードと粘りを加えたのが18年版「茂木・ペゲ」だ。30日のロッテとの開幕戦(ZOZOマリン)に向けて、切り込み隊長の茂木は意気込む。「調子は8割方戻ってきた。残りの20%は気持ちの問題。開幕に集中していきたい」。進化の先に勝利がある。【高橋洋平】