日刊スポーツ評論家陣によるペナントレース順位予想の第2日は、パ・リーグ編です。昨年、日本一に返り咲いたソフトバンクが、今年も満場一致で優勝候補。谷繁元信氏(47)は層の厚さや攻守のバランスの良さから、その優位を認めています。対抗馬に推すのが楽天。昨年は直接対決でほぼ互角の成績を残しており、投打がかみ合えば逆転の可能性が出てきます。

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 選手層の厚さが抜きんでているソフトバンクの優位は、なかなか動かない。先発陣は千賀、東浜、バンデンハークを筆頭に力のある投手がそろう。ベテラン和田や石川ら、他球団ではローテを担うだろう投手が控える。守護神サファテも健在でブルペンも盤石。内川、柳田、デスパイネを中心とした打線、守備力も安定しており、攻撃、防御両面に穴がない。

 オープン戦は振るわなかったが気にする必要はない。出来上がっているチームのポイントは、どこでスイッチを入れるか。経験豊富な選手たちは開幕にしっかり合わせてくるだろう。唯一、不安要素を挙げるとすると捕手。甲斐が万が一、離脱した場合のバックアップが弱い点は気にかかる。

 この牙城を崩せる可能性を感じるのが、昨季互角の勝負を演じた楽天だ。則本、岸の両輪を軸に先発の枚数がそろう。打線もウィーラー、ペゲーロの助っ人を中心に手ごわいメンバーが名を連ねる。そして上位争いを盛り上げそうなのがオリックス。投打にタレントがそろっている。金子、西、山岡ら先発陣には新人左腕の田嶋が加わった。打線の力もある。昨季なぜ4位に沈んだのか疑問だが、今年こそは期待したい。

 日本ハムと西武はともに打線は魅力あるが、1年間の先発ローテを考えると苦しい。日本ハムは大谷が抜けた穴を埋めきれておらず、西武は菊池1本柱の感が否めない。ロッテは総合的な戦力で厳しい戦いを強いられるだろう。ソフトバンクに独走させないためには、他5球団の包囲網がカギになりそうだ。

 ◆谷繁氏のパ順位予想 (1)ソフトバンク(2)楽天(3)オリックス(4)日本ハム(5)西武(6)ロッテ