今季から近畿学生リーグ1部に昇格した大阪観光大が、今年1月に就任した元ヤクルト投手・山本樹監督(47)と、近鉄でヘッドコーチなどを務めた伊勢孝夫コーチ(73)とのコンビで、4月1日の開幕戦に臨む。

 冬場のトレーニングでは例年より約3倍の走り込み。春季キャンプではプロ野球キャンプさながらの、効率のよいメニューをこなした。また、毎晩約1時間半のミーティング。配球やフォーメーションなど野球の基礎から、人間形成まで。山本監督がヤクルト時代に吸収した「野村ID野球」が、選手たちに注入された。

 山本監督は「まだまだすぐに勝てるほど、勝負の世界は甘くありませんが、大阪観光大の生徒たちは、自分の力量を理解して、素直に耳を傾ける選手が多いので、とても伸びしろを感じます。自分も生徒たちから改めて、野球の楽しさを学んでます」。ヤクルトで打撃コーチなどを務めた伊勢コーチは「チームワークの良さと明るさ、元気、持ち味を生かして頑張ってほしい」と話した。

 新築の野球部寮も完成するなど環境面も充実。関係者から米2000キロもの寄付が届くなど栄養管理もばっちり。新たな体制で挑む大阪観光大学が、近畿学生野球リーグの台風の目となる。