今季のプロ野球は、監督がリプレー検証を要求できる「リクエスト」や投球しなくても敬遠できる「申告敬遠」が始まった。日刊スポーツ調べでは7日現在、リクエストの総数が80回で判定変更が29回の36%。申告敬遠は54回あった。開幕から約1カ月が経過し、試合に与える影響などを検証した。

<リクエスト審判団>

 友寄正人審判長(60)は、ここまでリクエストで36%が判定変更となったことについて「多いかな。想定はしていなかったが、そんなにあるんだという感じ」と感想を述べた。これは「現場が非常に難しいプレーに勇気を持って変更しているなと感じている」ことの裏返しでもある。審判は試合後に映像を見直し翌朝までに検証を行っている。

 ある審判OBは「現役時代、間違えたかなと思うと、夜は眠れなかった。今は(リプレー検証で)すぐに気持ちを切り替えられるのではないか」。影響を引きずることなく、次のプレーに集中できるというメリットを挙げた。日本と違い、米大リーグは30秒以内なら、スタッフが映像を見てからリプレー検証に「チャレンジ」できる。昨年は48%が判定変更。回数が1度などルールが違うので単純比較できないが、日本の変更率は低い。