ヤクルト青木の冷静沈着さが2連勝を呼び込んだ。5-5の延長11回、1死満塁。DeNA砂田が1ボールから2球目を投じるまでが長く、仕切り直そうと打席を外した。その瞬間にボールを投げられたがタイムはかからず、判定はストライク。それでも心は乱されなかった。長い間合いにもじらされず、最後は際どいスライダーを見極めて決勝の押し出し四球。「あれで崩されることはないからね」とクールに振り返った。

 この日は先制適時打を含む今季3度目の3安打で、5月は打率3割2分4厘。守備でも8回無死一塁で正面のライナーを飛び込んで好捕するなど、日ごとに7年ぶりの日本球界に適応してきた。

 中継ぎ陣も冷静かつ丁寧に低めをつき、先発由規が4回途中でKOされた後は6投手が1安打無失点で勝機を呼び寄せた。投打で粘りを見せて接戦を制したが、青木は「まだ2試合目。今持っている力を出すことが大事」と、勝ってかぶとの緒を締めた。