東大が慶大を振り切って“今季初勝利”を挙げた。

 5番の石元悠一内野手(2年=桐朋)が先制打含む4打点と大活躍。初回は左前へ、続く2回には中堅へ適時打を放った。「本当にうれしいです。フレッシュリーグですが、勝ちに行きたかった。最後は時間制限が気になって気になって仕方がなかったです」。最後は2点差まで詰め寄られたが、連盟規定により6回裏で終了。リーグ戦は今季未勝利で終わっただけに、うれしさがこみ上げた。

 殊勲の石元はもともと左打ちだが、登録上は「右投げ両打ち」だ。2月の体力測定でメディシンボールを投げた際、右投げの方が遠くへ飛んだことで、浜田監督から右打ちを指南されたという。もちろん、リーグ戦で、早大・小島や立大・田中誠など左腕が台頭していることも頭にあった。「右の方が出場機会が少しでも増えるかもしれないと思って、1カ月くらい右も練習していました。今日を含めて今はほとんどを左で打っていますが(笑い)」と試行錯誤しながらリーグ戦の出場機会を待つ。「神宮球場で野球ができることがうれしい。いつか、リーグ戦でホームランを打ってみたい」。今日を自信に夢は広がるばかりだ。