巨人はエース菅野が西武の山賊打線に打たれ、最下位に転落した。秋山に2ボールからの外角高め直球を左中間席に運ばれ、開始1分で失点。先頭打者弾を浴びたのは14年ヤクルト山田哲以来2本目。球界最高峰の右腕が最も予想しなかった展開で先手を奪われた。

 最少失点にもとどめられない。3回2死一、三塁で浅村へのワンシームは中へ入り右前適時打。山川にもスライダーが甘くなり、連続適時打を許す。4、5回も失点し、5回10安打5失点で今季最短KO。菊池との投手戦も想像されたが一方的だった。「先頭に打たれ、チームも試合に入りづらい展開になってしまった。結果論ですが、違う攻め方もあったと思う」と悔いた。12球団NO・1打線が相手も「どんな相手でも僕は抑えないといけない立場。負けてしまったのは僕の責任」と受け止めた。

 打線が意地を見せたのが唯一の救い。8回に吉川尚が2ラン。9回も1点差まで迫り、2死二、三塁のサヨナラ機で4番岡本が見逃し三振に終わった。高橋監督は「前半は何もできなかったのが正直なところ。終盤少し雰囲気が出てきた。明日につながればいい」。球団首脳らも見守った一戦で、6月以降では06年8月以来の最下位に沈んだ。【広重竜太郎】