9連戦かかってこいや! 阪神は8日、予定されていた「日本生命セ・パ交流戦」ロッテ戦(甲子園)が雨天中止。プレーボールがかからないまま午後6時36分に中止が発表された。11日にロッテ戦が組み込まれたことで今日9日から9連戦となったが、金本知憲監督(50)は「先発は大丈夫」と自信をみせた。今日はデーゲームながら、岩貞祐太投手(26)がナイターからの異例スライド登板だが、それも問題なしだ。

 甲子園に出ばやしが流れ、男性MCの選手紹介が終わった。岩貞は1度はマウンドに上がった。もちろんブルペンで肩をつくり気持ちも入れていた。しかしナインが肩をすくめるほどの豪雨に見舞われ、まもなくベンチへ。そのままプレーボールがかかることなく、午後6時36分に雨天中止が発表された。

 今日9日は午後2時開始のデーゲーム。通常なら開始時間の違いによる負担の大きさや調整を考え、別の投手が先発する。まして岩貞は主催試合だけに開始直前まで調整を行っていた。負担は百も承知。それでも首脳陣から託された。もちろんプロ初となる中19時間24分の異例のスライド登板へ「しっかり気持ちを入れて、任された試合を投げたい」と気持ちを入れた。鉄腕でならすロッテ涌井も同様にスライド登板。虎は今季雨天中止翌日は6戦6勝。データも背に、意地をぶつけるだけだ。

 過酷な日程も、最強投手陣で乗り切れる。この日中止となったロッテ戦は11日に組み込まれることが発表された。そのため、今日9日から9連戦となった。だが、リーグトップの防御率3・25を誇る投手陣に心配はない。先発陣はメッセンジャー、秋山、小野、岩貞に加え、出場選手登録は抹消中ながら1軍に高橋遥、才木、藤浪が同行している。金本監督も「先発は大丈夫ですけどね。(抹消中のメンバーを)うまいこと回していけば」と自信を持つ。

 指揮官が唯一「ちょっと心配なのはリリーフですね」と懸念している中継ぎ陣も、先発陣で助ける。来週12日日本ハム戦(札幌ドーム)からの6連戦ではビジターでのDH制。代打を送る必要がなく、先発陣を引っ張ることが出来る。先発の奮闘はリリーフを助けることにつながる。投手がそろう阪神には9連戦はむしろ追い風か。まずは岩貞がタフな先陣を切る。【池本泰尚】