昨年準優勝の国際武道大(千葉県)が、立命大(関西学生)を2-0で破り3回戦に駒を進めた。

 7回1死二、三塁。鮎ケ瀬一也捕手(2年=作新学院)が均衡を破る先制の中前適時打を放った。「先輩たちが作ってくれたチャンス。四球ではなく、自分が決めようと思った」とカウント3-2からの立命大・坂本裕哉投手(3年=福岡大大濠)の直球をはじき返した。

 昨年は1年からベンチ入りを果たすも、試合には出られなかった。閉会式の際に「来年こそは自分が正捕手になって、全日本大学野球選手権の舞台に帰ってくる」と心に誓った。その思いがかなって、正捕手として、全国の舞台に帰ってきた。

 16年夏の甲子園、エース今井達也(現西武)とバッテリーを組み、全国制覇を達成した。その今井とは、前日11日に「おれも明日東京ドームで試合があるから、お前も(13日)頑張れよ」とエールを交換した。「守備の要として、信頼されるように目の前のことに全力を尽くすだけです」。次にかなえる夢は、大学での全国制覇だ。