オリックスは今季初の4連勝で、最多の貯金4とした。交流戦は10勝5敗。3試合を残して2年連続の勝ち越しを決めた。首位ヤクルトとは1ゲーム差だ。

 快勝を導いたのは積極的な走塁だった。

 初回。1死一塁からステフェン・ロメロ内野手が右中間にヒット。決して俊足ではないが迷わず二塁を蹴り、最後はヘッドスライディングして三塁打にした。

 続く吉田正尚外野手の浅い中飛で、猛然とチャージしてきた中堅神里の捕球体勢が崩れるのを見越して、ロメロは本塁に突っ込んだ。送球がややそれてセーフになり2点目だ。

 ロメロはお立ち台で「ワタシはチームでイチバンハヤイ」と日本語でジョークを飛ばした。「三塁にいけばチャンスが広がると思った」と振り返った。

 中島宏之内野手の1号ソロをはさんで、右前打で出た安達了一内野手も驚きの好走塁を見せた。続くT-岡田外野手の中前へのテキサス性の安打で、一塁から一気に生還した。長打を防ぐため外野が深く守っており、安達もスタートを切っていたとはいえ、思い切りのよさが際立った。

 福良淳一監督は「初回の(2人の)走塁ですね。2点で終わらずナカジが打ってくれて、そのあと安達の走塁が大きかった」と会心の先制攻撃をほめたたえた。