ホークスにとって、歴史的一戦は完敗だった。球団創設80周年、ビジターながらソフトバンクが沖縄で初めて公式戦を行ったが、日本ハムに0-5で敗れた。

 先発千賀は今季日本ハムと初対戦。昨季は6戦6勝と得意だったが、新顔アルシアにやられた。初回、四球、連続安打、四球と苦しみながらも相手の走塁ミスに助けられ無失点で2死までこぎ着けた。だが、149キロ直球をアルシアにガツン。打たれた瞬間、振り向いて打球を追わなかった。バックスクリーン直撃の5号3ラン。続くレアードにも14号ソロとプロ3度目の2者連続被弾を食らった。

 「(アルシアは)初めてでいきなり打たれた。悔しかった。へなちょこな直球。打たれて当たり前。本当に初回だけだった」と今季3敗目に肩を落とした。2回以降は立ち直り、6回まで「0」を並べただけに、魔の1回を悔やんだ。

 前日の全体練習でマウンドの高さを確認。沖縄の暑さも体感した。「マウンドは低いといっても投げにくくはなかった。上沢が調子いいのでこういう展開になるのは分かっていた」。初回の4失点で野手のリズムをつくれなかったことを反省。皮肉にも前日、沖縄で練習を行わなかった上沢に完封を許す結果となった。

 工藤監督は「(上沢と条件が同じ)同じマウンドで投げているのでというのはある。次は何とかいいコンディショニングで投げてくれれば」とリベンジを期待。チームの連勝は3でストップした。沖縄まで来て2位日本ハムに連敗するわけにはいかない。【石橋隆雄】