高卒3年目の大型右腕、阪神望月惇志投手(20)が5者連続三振の衝撃的な今季初登板を果たした。7点をリードされた8回に4番手として登板。先頭の京田を左飛に打ち取ると、ここからすさまじい奪三振ショー。リーグ打率2位の平田を外角高めの変化球で空振り三振。続くビシエドには外角低めの直球で見逃し三振。9回は3者連続三振で敗戦ムードに沈む甲子園を沸かせた。

 「(5者連続三振に)自信になる。真っすぐでファウルも取れていたので。次に生かしていきたい。1回じゃダメなので、切り替えるところは切り替えてやっていきたい」

 デビュー戦となった16年10月1日の巨人戦で1回無失点と好投した。しかし、昨年は右肘痛や腰痛などで1軍登板なし。同12月には腰部ヘルニアの手術も行うなど故障に苦しんだが、今季は2軍戦で8試合に先発して2勝。この日今季初昇格を果たした。

 金本監督は「まあ、2年前からずっと期待している投手やけど。どうかなあ。ファームで見ていたけど、リリーフに向いているのかなとね。タイプ的に。先発で出ないものをリリーフで出せる気はしますけどね。誰しもそうかも分からんけれど。楽しみな投手には間違いないですね」と絶賛。当面はリリーフとしての起用になる見込み。最速155キロをマークした右腕が虎の新たな期待のホープとなりそうだ。【古財稜明】

 ◆望月惇志 もちづき・あつし。1997年(平9)8月2日生まれ、神奈川・横浜市出身。5歳で野球を始め、芹が谷中学時代は「横浜南ボーイズ」に所属。横浜創学館では3年時に最速148キロをマークして夏県ベスト8。15年ドラフト4位で阪神入団。190センチ、89キロ。右投げ右打ち。