ソフトバンク工藤公康監督(55)が「熱男」を乗せて苦手の日本ハム上沢を攻略する。19日午後、今日20日からの敵地3連戦に向けて札幌へ向かう福岡空港で取材に応じた。今季上沢には3戦3敗。24イニングで奪った得点はデスパイネのソロでの1点のみ。現在、18イニング連続無得点と苦しめられている。

 工藤監督は「何とかせにゃ…。(対戦を重ねると)データも増えるが苦手意識も増える。そうなる前に何とかしないと」と話した。前回10日の対戦では柳田を1番に起用し、立ち上がりに足もからめて揺さぶる作戦を立てたが不発だった。「どんな投手も立ち上がりは不安。最初からどんどんいけと言っている」と、今日20日も立ち上がりを攻め込む。

 上沢は今季、札幌ドームでは4試合投げて2勝2敗。本拠地ながら、防御率は4・50と今季投げた8球場で一番悪い。「そのデータを信じるなら4点は取れる」と工藤監督はニヤリだ。

 期待のキーマンは、後半戦開幕から3戦連続本塁打中の松田だ。工藤監督は「こっちはマッチをノリノリにさせていく。元気印だから元気に楽しく打ってもらう」とニヤリ。今季の松田は対上沢に9打数2安打0本塁打。だが、首脳陣がベンチで松田を乗せる雰囲気をつくり、「熱男」の本能を引き出すつもりだ。

 プロ13年目の松田は3戦連発は6度記録しているが、4戦連発はまだない。打率2割台前半ながら、7月は4割6厘と絶好調。2位日本ハムに3連勝すれば2位に浮上する。終盤戦、ポストシーズンへ向けても、打倒上沢は大事なミッションとなる。【石橋隆雄】