巨人が火の車だ。守護神マシソンが左ひざ痛で今季初の出場選手登録抹消。6月末に不振で降格したカミネロに代わる抑えで8セーブを挙げた。だが痛みを抱え、20日広島戦、26日ヤクルト戦と2戦連続でセーブ機会を失敗。斎藤投手総合コーチは「何試合か良くない形で投げていた。痛みが増したので、治療に専念しようと。投げられても守備ができない」と説明した。

 開幕時は30セーブ以上を経験している上原、沢村、マシソン、カミネロの最強方程式をもくろんでいた。だが上原は5敗を重ね、27日に抹消。カミネロは1日のイースタン戦登板を最後にコンディション不良となり、現在はシート打撃登板を経て実戦復帰を間近に控えている状況だ。

 関係者によるとマシソンは最短抹消期間の10日間で回復させる意思を示しているが計算はできない。“代々役守護神”について斎藤コーチは「沢村しかいない」。セットアッパーも流動的。野上、宮国に加え、この日再昇格で2回無失点と好投したアダメスらの状態を見極め、構築していくことになりそうだ。

 初戦は山口俊のノーヒットノーランで6連敗を止めたが、勝ち越しをかけた3戦目もデビュー戦の高田が撃沈。後半戦に入り、坂本勇、ヤングマンにマシソンまで離脱し、失速が止まらない。高橋監督は「もともといる戦力で1年間戦うのは初めから分かっていること。主力のケガは痛いけど、それはしょうがない」と切り替えた。【広重竜太郎】