100回目の夏を迎える高校野球選手権大会開幕前夜、日本ハムを支える、かつての甲子園球児たちが躍動した。3回だ。2死無走者から智弁和歌山出身の1番西川が四球で出塁。二盗を決めると、帝京出身の2番松本が先制の中前適時打。横浜出身の3番近藤が内野安打でつなぎ、大阪桐蔭出身の4番中田が適時二塁打を放った。

 5回にも中田が19号2ラン。「最低、犠飛でいいかなと思っていた」という主将は今季81打点とし、西武山川と並んで打点王争いのトップタイに浮上した。

 1番から4番が節目の大会開幕を祝うように連動して、首位西武に快勝した。4人とも夏の歴代優勝校出身。ただ、夏は合わせて計8回出場も、全国制覇はできなかった。当時の悔しさも糧にプロで第一線を走る。西武とのゲーム差は2・5に縮めた。中田は「気を抜かずに、明日も勝ちに行く姿勢を見せていきたい」と力を込めた。がむしゃらに深紅の大優勝旗を目指した、あの夏のように必死に戦い、頂点を目指す。【木下大輔】