九産大が16年ぶり3度目の優勝に王手をかけた。東都春季リーグ優勝の中大に2-0で完封勝ちした。

2回に森光洋(2年、諫早農)の本塁打で先制。雨が激しくなった3回途中から1時間以上の中断となったが、左腕の力武真聖投手(3年、白石)が、1回戦から3試合で27得点を量産した中大の強力打線を3安打に抑え、2年前の決勝で2-8で敗れた因縁の相手に雪辱を果たした。

3連覇を達成した5月の九州選手権で最優秀選手に選出されている力武は、初戦となった2回戦の札幌大戦でも7回を無失点に抑えており、これで16イニング連続無失点。「緊張はしたが、ストレートの伸びがよかったので、ストレート中心で投げた。終盤まで1点差で緊張感のある試合だったが、自分の最高の投球をしようと1球1球投げた」と満足げだった。

準々決勝の関東学院大戦も、宮城圭汰投手(4年、南風原)が2-0で完封しており、今大会は3試合で失点がない。貴重な先制本塁打を放った森は「ピッチャーが良かったおかげで勝てた。ホームランの打席は何も考えずに打った。当たった瞬間、入ったと分かった。良い結果につながりうれしい。次の試合はピッチャーがいいので、あとは打線がつながればいい。ランナーが出れば打てる自信がある」と、中京大との決勝戦に闘志をみなぎらせていた。