ノーガードの打ち合いに敗れた西武にとって、光明は山川の今季37号本塁打だった。4-8の2回2死満塁で、ロッテ・チェンの高め148キロを左中間席へたたき込んだ。8点差から追い付き、地鳴りが響くグラウンドを駆け足で回った。ただ、試合に敗れ「勝てなかったので意味ないです。(本塁打で)流れはこっちに傾いて逆転したけど、結果、勝ててない」と、表情は硬かった。

それでも、山川には意味のある1発になったはず。開幕から4番の重責を担うが、8月後半からバットが湿りがちだった。同月22日のロッテ戦以来、13試合ぶり1発をド派手に決めた。辻監督を「本人は『その後(の打席)も続かないと』という気持ちだろうけど、ヒットにホームランで徐々に良くなっている」と少し安心させた。

満塁弾で102打点とし、大台突破。106打点の浅村とともに、球団史上2組目となる100打点コンビが誕生した(1組目は11年の中村&中島)。山川は「終わってから考えます。目の前の1試合をやるだけ」。まずは今日の一戦にカード勝ち越しをかける。【古川真弥】

▼山川が今季102打点とし、自身初のシーズン100打点。今季の西武ではすでに浅村が100打点に到達しており、チームの複数選手が100打点以上は、15年ヤクルトの畠山、山田以来。西武では11年の中村、中島以来2度目。