日本ハム石井裕也投手(37)が22日、今季限りでの現役引退を表明した

今季はここまで1軍での登板機会はなく、2軍生活が続いていた。16年オフに右膝を手術。リハビリを経て復帰した昨季は、1軍で8試合に登板したが、そこから再起することは出来なかった。

石井裕は、先天性難聴のハンディを抱え、左耳が聞こえず、補聴器を付けた右耳で聞こえるわずかな音だけを頼りにプレーしてきた。そんなハンディを抱えながらも、次々と三振を奪う投球スタイルを持つことから「サイレントK」と呼ばれた。

横浜商工(現横浜創学館)から三菱重工横浜クラブを経て、04年ドラフト6巡目で中日に入団。その後横浜(現DeNA)を経て、10年途中から日本ハムへ移籍した。ここまでの通算成績は329試合に登板し、19勝19敗。防御率は3・06。

石井は球団を通じたコメントで「14年間、プロ野球選手として続けてこられた事にとても感謝しております。最初に入団した中日ドラゴンズでは、落合博満監督をはじめ森繁和コーチや、その他たくさんの方々に厳しい練習の中で、強い精神力や忍耐力を教わりました。その後ベイスターズを経て、ファイターズに来てからは、まず何と言ってもファンの皆様の温かさに感激しました。皆様の応援は本当にいつも僕の力になっていました。そして、栗山英樹監督には、厳しい場面でも、信頼して使ってもらった事に感謝しています。たくさんの仲間に恵まれて、ファイターズの選手でいられてとても幸せでした。14年間、本当にありがとうございました」と現役生活を振り返った。