1勝1敗で迎えた最終戦で函館大が星槎道都大を4-1で下し、7年ぶり3度目の明治神宮大会(11月9日開幕・東京)出場を決めた。同点の延長11回表2死満塁、8番釜谷泰葵(たいき、4年=駒大苫小牧)がバスターの構えから内角の直球をたたき、左中間に走者一掃の適時三塁打。走りながらのガッツポーズに「うれしすぎました。すみません」。昨年2連敗した相手にリベンジを果たし、笑顔を見せた。

追い付き追い越せで1年間を過ごした。昨年、プロ注目の左腕エース福田俊(すぐる、4年=神奈川・横浜創学館)を擁する相手は本大会で準優勝。今季は試合前の雰囲気作りや打席での小技など、全国レベルの相手から学んだことを生かした。釜谷は今春から2ストライクに追い込まれた場面でのバスター打法を練習。ここぞの場面で発揮した。

福田と投げ合った右腕、福岡美輝(みつき、4年=神奈川・厚木北)は195球で11回2/38安打1失点と力投。3日に117球を投げて中1日。終盤から右腕が張りリリースの感覚がなかったが「このままでは終われなかった」と執念を見せた。過去2度の本大会で白星はなく「何とか1勝したい」と福岡。ライバルを倒した自信を武器に戦う。【西塚祐司】