01年に野村監督のもとで「元祖F1セブン」の一員として活躍した藤本敦士内野守備走塁コーチ(41)が6日、「NEW F1セブン」を指名した。藤本コーチは「新たなF1セブンを選ぶとすれば」の問いに、7人の名を挙げた。この日、二塁から本塁へのタイム走でチーム最速の5秒89だった江越は文句なし。そして今季1軍19盗塁の植田が挙がり、島田、熊谷、荒木、板山の俊足自慢が続いた。何よりサプライズは、新加入するドラフト1位新人の大阪ガスの近本だ。「2軍で対戦した時に速いなと思った」。50メートル5秒8の韋駄天(いだてん)が入団前に、その座をゲットした。
元祖「F1セブン」は01年、当時の野村監督が、5年連続盗塁王の赤星憲広氏を筆頭に、快足自慢の7選手を総称して名付けた。その一員だった藤本コーチが「NEW F1セブン」の理想型を明かした。「広島の1、2、3番が出たら厄介だったように、相手が警戒してくれればいい。戦うのが面倒くさいチームだと思われたい」。目標はリーグ3連覇の原動力となったタナキクマル。打って走っての機動力で揺さぶり、得点機を生み出す。
赤星氏の背番号53を受け継ぐ島田は「思い切りと準備をした上で1歩目のスタートを切る勇気を持つこと」を藤本コーチから学び、今季は2軍でチーム最多の26盗塁。「目標は1軍で30盗塁。1個ずつ決めていけるように」と意気込む。来季5年目の江越も「ベースのターンを意識したら速くなった」と日々磨いている走塁技術に手応え十分だ。
矢野2軍監督をサポートしてきた藤本コーチは今季、「超積極的」を旗印に163盗塁のウエスタン・リーグ新記録を打ち立て、日本一まで上り詰めた。「走塁の意識は高くなっている。(相手に)プレッシャーをかけられる選手を育てていきたい」。18年ぶりに復活する「F1セブン」が暴れ回る。【吉見元太】
◆F1セブン 01年の阪神春季キャンプで、当時の野村監督が俊足選手にユニット結成を命じた。上坂太一郎、高波文一、平下晃司、松田匡司、沖原佳典、赤星憲広、藤本敦士の7人。キャンプ中には50メートル走「タイムトライアル」を行うなど、ライバル心はヒートアップ。若手にスポットを当てることで競争意識が高まり、ポジション争いが一気に活性化した。



