日本ハム村田透投手(33)が、米国で闘志を充電した。17日、2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷で自主トレした右腕は、シーズン終了直後に渡米し、ワールドシリーズをスタンド観戦したことを明かした。「すごく刺激を受けました」。レッドソックスとドジャースによる頂上決戦は、野球人としての本能をくすぐられた。

現地時間10月26、27日に行われた第3、4戦(ドジャースタジアム)を観戦した。第3戦は同シリーズ史上最長となる延長18回、7時間20分の死闘。最後まで見届けた。「いろんなことを考えながら見ていたら、時間も気にならなかった。ここを目指してやっていたんだなと。自分も、この舞台で投げたくてアメリカでやっていた」。巨人を戦力外となり、11年から6年間は米国でプレーも、たどり着けなかった。ドジャースタジアムだったため「野茂英雄さんが伝説を作っていった場所なんだな」とも思いをはせ、気持ちを原点回帰させた。

今季はキャリアハイの6勝を挙げたが、ポストシーズンは登板なく敗退した。「大事な試合を任せてもらえていない。上沢やマルちゃん(マルティネス)に匹敵する投球をしたい。勝ちたい。優勝したい」。先発ローテの中心としてフル回転し、自身もCS、日本シリーズの舞台へ。自主トレも兼ねた約2週間の米国滞在でモチベーションはさらに高まった。日本球界復帰3年目の秋は、必ず頂上決戦のマウンドに立つ。【木下大輔】