中日高橋周平内野手(24)が19日に名古屋市内で契約更改交渉に臨み、1850万円増の年俸3500万円(推定)でサインした。プロ初となる規定打席に到達し、自己最高の成績を残した。7年目で初めてレギュラーをつかんだが、来季は二塁にこだわらず、ドラフト1位の大阪桐蔭・根尾を含めた争いに勝つことを最優先する。

かつての3球団競合ドラ1は、4球団競合の高卒ルーキーへのライバル心を隠さなかった。「根尾君が騒がれるのは当然。自分も根尾君ほどじゃないけど、そうやって入ってきた。でも自分も試合に出ないといけない。自分のことを考えてやっていく。どこでもいいので、とにかく試合に出る」と口調を強めた。

同じような実力なら根尾が使われるのは承知の上。自身の経験を踏まえ「やりたいようにできるのがいい」と新人がプレーしやすい環境作りは惜しまない。だがグラウンドでもお人よしになるつもりはない。もし遊撃が根尾なら、京田らが二塁に回ってくる。その逆もある。いずれにしろ根尾の加入で、枠が狭まるのは間違いない。

128試合、11本塁打、69打点、打率2割5分4厘。慣れない二塁を守りながらの数字だけに価値はある。それでも高橋は「満足はしていない」と言い切る。

「1年通して1軍にいるのはやっぱり苦しかった。これくらいの数字じゃダメ。二塁守備もレギュラーとしては物足りない。ここからがスタート。来年が本当の勝負と思う」。苦労の末につかんだ座を高卒ルーキーに奪われるわけにいかない。【柏原誠】