日本ハム田中瑛斗投手(19)が堂々とスケールアップした体で2年目の1軍デビューを目指す。19日、2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷で契約更改交渉に臨み、現状維持の年俸540万円でサインした(金額は推定)。体重はこの1年で14キロ増の76キロとなったが、入団時は70キロと「サバ読み」していたことを告白。62キロだった右腕はプロらしい肉体に進化を遂げ、2年目を飛躍の年にすると誓った。

大きくなった体をすくめて、田中瑛は真実を打ち明けた。「14キロくらい体重は増えました。最初に言っていたのは70キロだったんですけど…今は76キロくらいです」。入団時の公称は体重70キロ。現在は14キロ増量して76キロ。計算が合わないことを察知して、1年前のサバ読みを素直に告白した。「高3の夏の前70キロくらいだったんですけど、夏が終わったら62キロまで落ちて」。今季、60キロ台前半の投手は12球団にいなかった。気恥ずかしさもあり、昨夏のマックス数字で登録していた。

今は、堂々と言える。1年目で取り組んだ肉体強化は順調に進んだからだ。ウエートトレーニングはもちろん、食事面でも「肉や魚などタンパク質の量は高校の時に比べてだいぶ増やして、炭水化物も同じように摂って、体脂肪も増えたけど筋量も増えました」。球団の管理栄養士による指導も受けながら、着実に体は進化。プレーのレベルアップにもつながった。「球速は1キロ上がって最速150キロ。球の質もだいぶ良くなりました」と実感できた。

今季は2軍で10試合に登板した。先発として最長5イニングを投げた。じっくりと体作りをしながら、実戦経験を積んだ。来季も、まずは2軍で先発として場数を踏む予定。「結果を残して1軍で投げられればと思います」。そのためには、「まだ、プロ野球選手では(体重が)足りない方なので」と、今オフは筋力だけで3キロ増を目指す予定。184センチの長身に見合う、立派な肉体に鍛え上げ、来季は1軍デビューを目指す。【木下大輔】