西武渡辺久信球団本部シニアディレクター兼編成部長が21日、メットライフドームで、楽天へのFA移籍を決断した浅村栄斗内野手について話をした。

前日20日の夜、浅村本人から電話を受け、移籍の意思を伝えられたという。「何回も話し合って、浅村選手が決めた決断。我々としては、それを尊重したい。何よりも、浅村選手の残留を望んでいたファンに対しては大変申し訳なく思っています」と切り出した。

移籍を決めた理由、経緯などについては「本人は環境を変えたいと。最終的には、そういう話でした。彼も相当悩んだみたいで、そういう移籍という決断を下した。一緒に来シーズンもやりたいという話をしていた。こればかりは選手の権利。それを妨げる権利は我々にはない。残念ですけど、来シーズン、またしっかり頑張って下さい、という話をしました」と話した。

浅村が抜ける穴をどう埋めるかについては「主力、特に打点王がいなくなるのは、チームにとっては相当な戦力ダウン。こればかりは、しょうがない。早く切り替えて、来シーズンへ穴を埋めるべく、しっかりやっていきたい」と意気込みを口にした。

辻監督には電話で報告した。「会社も全力で引き留めようとしていただき、感謝していると言っていただいた。私の方からは、貴重な戦力を引き留められず、監督に謝罪しました」。

ここ数年、FA移籍が続く現状を問われると「よくライオンズは、抜ける、抜けると言われますが、どの球団にもあり得る。うちとしては、今後しっかり選手に対してコミュニケーションを図りながら、FAには誠意を持って対応したい。また選手が抜けても、他の選手、若手にチャンスがあるということを、選手たちは感じてくれている。強化、育成をやっていきたい」と答えた。

移籍先からの補償を金銭のみにするか、人的補償も求めるかについては「それは、まだ全然分かりません。プロテクトされた選手を見てからの判断になります」と話した。