広島鈴木誠也外野手(24)が「丸ロス」を笑いで吹き飛ばした。1日、右足首の治療のためにマツダスタジアムを訪れ、ライバル球団の巨人移籍を決めた先輩丸に向けて「あのでっかい頭を的にして(センター返しで)ぶち当てたいと思います」と笑いながら宣戦布告した。

鈴木と丸はともに高卒入団。若い頃から1軍を経験。1軍に定着してからは早出練習や居残り特打、オフの打ち込みなどで多くの時間を過ごしてきた。同じ道具メーカーを使用し、打撃道を追い求め、練習熱心なところも共通している。「寂しいですし、穴があいた感じがある」と本音をこぼすも、下は向かない。「あの人の後ろを打っていろいろ参考になったし、勉強になることがたくさんあった。ああいう人になれるように頑張りたいが、僕は自分が持っているものを最大限に出せればと思う」。昨年から3、4番でコンビを組み、リーグ3連覇に大きく貢献。来季チームは変わっても、これまで後ろ姿から学んだことをグラウンドや打席で出すだけだ。

年内は治療とリハビリを続け、1月に打撃練習やダッシュを本格化させる見込み。来季へ動き始めているコイの主砲は「ヨシくん、バイバイ」と最後まで明るく先輩を送り出した。【前原淳】