今季限りでソフトバンクを退団した摂津正投手(36)が現役引退を決断したことが30日、分かった。現役続行を希望していたが、年内を区切りとした。故郷秋田に戻った元エースに悔いはなかった。「もうオファーはないなと。NPBしか考えてなかった」。NPB以外からの誘いはあったが、ユニホームを脱ぐことを決めた。

26歳でドラフト5位指名を受けた。そこからエースまで駆け上がった。1年目から2年連続で70試合以上登板。3年目で先発に転向すると、5年連続で2桁勝利を挙げた。最優秀中継ぎ投手と沢村賞をダブル受賞したのは摂津以外にいない。「ホークスで始まって、ホークスで終われた。やり切った」。年明けには引退会見を行う予定だ。功労者だけに来年のオープン戦などで引退試合を行う可能性はあるが、「来年の開幕前の時に水を差すのもやっぱり…」と固辞するつもりだ。今後については「指導者もやってみたい」と話した。