日本ハム清宮幸太郎内野手(17)が10日、打撃練習を再開した。2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷の室内練習場で、ティー打撃で31スイング。動作を確認する程度の軽めの再スタートとなった。昨年12月上旬から右手首に違和感があり、打撃はリハビリ段階のため、2月のキャンプは2軍スタートの可能性が浮上。1月中にフリー打撃など本格的な打撃練習の再開を目指す。

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神妙な顔をしたトレーナー陣に見守られながら、清宮がバットを振った。右手首の炎症を抱えながら、ティー打撃で31回、スイングした。「(患部の状態は)問題ないです。もっと打てるようになったら楽しいんでしょうけど」。数回スイングしてはトレーナーと言葉を交わし、またスイング。約1カ月ぶりの感触を、ゆっくり確かめた。

プロ1年目の昨年の同時期には、右手親指の骨挫傷のため、打撃練習再開は1月下旬だった。予定通り1軍のアリゾナキャンプ参加も、初日から別メニューを強いられた。「去年のキャンプは振れなかったのもあって(シーズン)最初は打てなかった。春のキャンプに向けて、振りたいというのはある」と葛藤する胸中を明かした。

2月の春季キャンプは、1軍の米アリゾナ行きが濃厚とされていたが、現状はリハビリメニューをこなしている段階。「(1、2軍キャンプの)どっちに行ってもやることは一緒なので、割り振られた方でしっかり出来ることをやりたい」と冷静に受け止め「無理するわけじゃないですけど、開幕までにしっかり間に合わせる準備をしたい」と足元を見つめた。

今後は、患部の状態を確認し、問題がなければ強度を上げていく予定。ドラフト1位吉田輝からは、キャンプ中の紅白戦での対戦相手に熱望された。「出来たら面白いですけどね」と笑って歓迎。後輩の期待に応えるためにも、着実な足取りで完調を目指す。【田中彩友美】