最下位阪神の中、原口文仁捕手(26)はファンを喜ばせた1人だった。昨年、規定打席不足ながら、3割1分5厘の成績を残した。代打では66回起用され、57打数23安打の4割4厘。ヨンのヨン。代打の神様と呼ぶにはまだ若い「代打のヨン様」ぐらいか? 

代打の23安打は、歴代3位になる。チームでは08年の桧山進次郎に並ぶ球団タイ。終盤の骨折が悔やまれる。桧山にあと1本としていた9月21日、左手小指の骨折が判明し、出場選手登録を抹消された。「骨折り損だった」の表現は間違いか? 復帰した10月5日の中日戦で中前打して桧山に並んだ。故障なく「原口元気」? だったら、記録を塗り替えたかもしれない。

桧山は「代打の神様」と呼ばれていた。代打としての記録も数多い。通算起用回数757、通算安打158、通算打点111はいずれも歴代2位だ。「記録(気力?)充実」といっている。ちなみに通算代打率は2割3分9厘だった。こちらは「記録低率」?

原口に桧山の記録更新も期待されるだろうが、本人が目指すのは正捕手の座。矢野監督も、梅野ら他捕手と競争させる考えを明かしている。「UFO(有望)キャッチャー?」と評価されるか。キャンプが勝負になる。【米谷輝昭】