日本ハムのドラフト1位、吉田輝星投手（18＝金足農）と、同5位柿木蓮投手（18＝大阪桐蔭）が、沖縄・国頭での2軍キャンプ第2クール初日となった5日、ともに2度目となるブルペンでの投球練習を行った。投げた球数はともに50球。首脳陣らが見つめる中、競い合うように投げ込んだ。昨夏の甲子園決勝で投げ合ったライバル同士が互いを意識し、鍛錬を積んでいく。

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柿木が投じた初球は吉田輝とは対照的だった。「高校時代から『カーブでその日の調子が分かる』と言われていて、何か悪くなったらカーブを投げる意識を置いている」。すぐ横で投球するライバルの威力ある直球を意識しつつも、高校時代からのルーティンを崩さず、自身のピッチングに集中した。「どうしても（吉田輝に）目がいってしまうけど。あいつもいい球いってましたし、互いにいい空気が作れたんじゃないかと思います」と胸を張った。

課題は直球にある。2日、初めてブルペン入りした際には変化球を交えて42球を投げ込んだ。しかし加藤2軍投手コーチから「もっと真っすぐが多くないと上には行けない」と直球に対しての意識を教えられた。昨夏の甲子園で打者を抑えていた原点の重要性をプロでも痛感。「真っすぐだけで抑えたらかっこいいと思いますし、まっすぐが弱かったら変化球も打者からしたら怖くない。真っすぐは大切にしたい」と話す。

昨年U18のチームメートになって以降、吉田輝へかなりの意識がある。「確かに数字（スピード）が一番勝ち負けが見やすいけど、スピードだけじゃなくて、結果も何事にも負けたくないという思いが強いです」。昨夏の甲子園優勝投手としてのプライドがあるだけに、譲る気持ちなど全くない。「思ったところに自分の指のかかった全力の球を投げるというのが理想」。持ち前の負けん気の強さで吉田輝と切磋琢磨（せっさたくま）、二人三脚で伸びていく。【山崎純一】