高卒ドラ1コンビがアベックアーチで猛アピール! ロッテが9日、沖縄・石垣島で行った台湾ラミゴとの練習試合で17年ドラフト1位安田尚憲内野手(19)と15年1位の平沢大河内野手(21)がともに本塁打を放った。

対外試合デビューした18年1位藤原恭大外野手(18=大阪桐蔭)に刺激を受け、定位置取りを狙う。甲子園で輝いたスター野手3人が、ロッテの未来を変える。

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安田の打球がバックスクリーンに吸い込まれた。2回1死一、二塁、高め直球をたたいた打球は風に乗った。「試合前に監督から『今日から競争やぞ』と言われた。元から競争だったかもしれないけど、しっかりアピールしようと思った。ホームランは風のおかげが大きかった」。謙遜したが、8回にはこの日2発目を右翼席に運んだ。8日に視察した侍ジャパン稲葉監督から右足の踏み込みについて助言を送られると、すぐに5打数2安打5打点2本塁打の結果で応えた。

黄金ルーキー藤原が入団して注目を集めるが、1年前は高校通算65本塁打の安田が同じ立場だった。「まだまだな部分は多いが、去年よりはしっかり自分のプレーに集中できている」と成長を実感。現在は藤原と同じペアで打撃練習を行うなど、2年目だが早くも先輩の自覚を刺激されている。

藤原や平沢を含め、若手でチームの底上げを目指す。「大河さんや僕であったり、藤原も、試合に出させてもらってるので声や雰囲気で盛り上げていきたい」。甲子園を沸かせ、高校日本代表でも中心選手だったスタートリオで、切磋琢磨(せっさたくま)していくことを誓った。

1回2死二塁からバックスクリーンへ2点本塁打を放った長男格の平沢も呼応する。「3人に限らず若い選手が(試合に)出てたので、もっとアピールしないといけない。チームの底上げというか、もっと活気づけるようにやっていきたい」。試合後には、自ら志願して特守を行った。

3人ともポジションを奪い取らなければならない。安田は「過去の実績であったり、信頼では到底足元にも及ばない。やっぱりレギュラーで出るには信頼されないといけない。いろんなところで見られていると思うので信頼を得られるようにしたい」。練習試合やオープン戦で結果を残せば、ドラ1トリオでのレギュラー取りも見えてくる。その未来には平沢、安田、藤原でのクリーンアップがある。【久永壮真】