西武ドラフト1位松本航投手(22=日体大)が、主砲山川斬りだ。10日、南郷キャンプで初のシート打撃登板。山川に対し、2球連続直球勝負を挑むと、3球目のカットボールで膝が着くほど豪快な空振りを誘った。

「フルスイングされて怖かった。果てしなく(打球が)飛んでいきそうでしたね」と恐怖心を感じながらも、最後は再び直球で見逃し三振を奪った。

昨季、47発でMVP&本塁打王を獲得したチームの4番との対決は、力が入った。「楽しみというか、あこがれだったので」と、最後の直球も狙ったコースとは逆球だった。ブルペンで森が「180キロ」と評した直球ではなかったが、山川も「もっともっとすごいと思う」と潜在能力を感じた。どこに落ちるか予測不能の魔球・ツーシームも2球披露。打者5人を相手に27球投げて1安打に抑え、小野投手コーチも「上出来でしょう」と評価した。

次は16、17日の紅白戦で登板する予定。松本は「まだまだですけど、チャレンジする気持ちでいった。引かずに投げたいボールを選びながらできた。技術よりそういった(精神)面でよかった」と、挑戦者として開幕ローテ入りをたぐり寄せる。【栗田成芳】