今秋ドラフト候補の奈良学園大の左腕、菅田大介投手(3年=京都共栄学園)が、阪神とのプロアマ交流戦に先発し、5回6安打4失点だった。昨季までは50メートル5秒8の左打ち外野手、投手としても最速145キロの二刀流で注目され、今季からは投手に軸足を置く。

プロとは初対戦で、初回は緊張と「滑ってしまった」と不慣れなNPB球の影響もあり、2者連続で四球を与えた。無死一、二塁から3番木浪に左前適時二塁打を浴びるなど、この回3失点。ただ、2回からはワインドアップからセットポジションへ軌道修正し、4回以外は毎回走者を出しながら変化球を駆使して試合を作った。最速は139キロ止まりながら、酒井監督の「両方見てもらえると思って」という考えの下、3番に座った打撃では2安打1打点と気を吐いた。

菅田は「立ち上がりが課題。常時145キロは出したい。打撃はいつも通りできた」と反省を口にし、印象に残った打者には「どこに投げても詰まらせて安打になる」と3安打した木浪の名を挙げた。「プロはすごい」と言いつつ「自分がレベルアップすれば遠くない場所かもと思えた」と“距離感”を計れたのは収穫だった。この日は5球団のスカウトが視察。和田テクニカルアドバイザーらと訪れた山本アマスカウトは「スケールの大きい選手。二刀流の両面を見ていく」と話した。【望月千草】

▽奈良学園大・酒井監督 初回の3失点でどうなるかと思った。形になったので良かった。(菅田は)3失点してからも走者出したけどマウンド対応が良かった。

◆菅田大介(すがた・だいすけ)1997年(平9)12月27日、大阪府八尾市生まれ。金田小2年で野球を始め、庭窪中では大阪東淀川ボーイズに所属。京都共栄学園では主に野手でプレー。奈良学園大では1年春から外野レギュラーで、近畿学生リーグでベストナイン3度。投手としては2年秋のリーグ戦で初登板しし通算6試合で0勝2敗。家族は両親。187センチ、80キロ。左投げ左打ち。