元プロ野球選手の、ファイターズ・ベースボール・アカデミーの講師たちが、少年少女、指導者へ向けて紙上レッスンを行います。今週のテーマは守備の続編で「スローイング」。前回に引き続き、05~12年まで日本ハムの野手としてプレーした、ファイターズ・ベースボール・アカデミーの市川卓コーチ(32)が講師となります。

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野手のスローイングは、リズムがすごく大切です。投手とは違い、足を上げてバランスをとって投げるという動きはほとんどありません。ポイントは頭の位置を変えないこと。捕球したら低い姿勢のまま、しっかり足を使ってスローすることが大事です。

まずは捕球する際に、グラブを持っている側の足を1歩前に出しましょう。踏み出すことによって、次の軸足の動きへとつながり、ステップの流れをつかむことができます。連動でできなくても、まずは1つ1つ段階を踏んでやってみましょう。

注意点が2つあります。1つは、両ひざが伸び上がった状態でスローイングをしてしまうこと。この状態で投げてしまうと、送球が高く浮いて暴投になったり、狙ったところに投げられません。もう1つは、捕ってからすぐに送球するクイックスローの練習です。このメニューでは、基本的なステップとは異なり、その場で足踏みをするような足の使い方(バックステップ)になります。まだ体が成長途上だったり、スローイングの感覚を身につけていない段階で行いすぎると、体が開き、肩ひじに負担がかかるので、気をつけて下さい。

◆北海道日本ハムファイターズ・ベースボール・アカデミー◆ 未就学児から小学6年生までを対象に、元プロ野球選手がコーチとなり、野球の基礎基本から1人1人にあった技術指導をしてくれる野球スクール。http://www.fighters.co.jp/academy/baseball/