ヤクルト小川泰弘投手は、思いをかみしめるように繰り返した。「出たいですよね」。脂がのった30歳で迎える東京五輪について「東京で五輪が開催される。それは、意識しています」と明かした。11日、神宮外苑での投手練習に参加。先発予定の13日のロッテとのオープン戦(ZOZOマリン)に向けて、ブルペンに入り41球を投じるなど調整を行った。

テレビで見た04年のアテネ五輪の記憶は鮮明だ。野球が獲得した銅メダルはもちろん、体操の男子団体の金メダルにも心が震えた。15年にはプレミア12で侍ジャパンに初招集された。「やっぱり、日の丸を着けると違う。重みを感じました」と当時を振り返る。今季は、3年ぶり4度目の開幕投手に決定。エースとしてチームをけん引することはもちろん、「今年、成績を残してアピールすることが、東京五輪につながると思う。シーズンを通して、結果を出したい」。もう1度、日の丸を背負うため、1年間フル稼働する。