プロ8年目のソフトバンク釜元豪外野手(25)が、“プロ初本塁打”を含む3安打4打点で開幕1軍へ生き残りをアピールした。

1点を追う5回、2死二、三塁で4番柳田の代打として登場。ヤクルト大下の2球目、高めスライダーを右翼席へたたき込む逆転3ランを放った。「打った瞬間入ったと思った。自分の間でしっかり、うまく打てた」。1軍では通算9試合に出場し無安打。オープン戦でも本塁打はなかった。昨季2軍では自己最多の8本塁打。トレーニングで体を大きくしパワーもついてきた。

続く7回の打席では投内野安打。9回にも右安を放ち3安打を放った。「今日打てなければ(2軍の遠征先の)神戸へ行けと言われると思っていた。崖っぷちで何とかアピールができてよかった」と試合後、ホッとした表情を見せた。

自主トレを一緒に行う師匠の中村晃が右脇腹を痛め開幕は絶望となっている。その中村晃と遠征前に食事をした柳田から「頑張れ」と伝言された。その言葉に応えるように16日DeNA戦でも途中出場からの打席で二塁打を放ち、関東遠征2試合で4打数4安打と結果を残した。

中堅柳田、右翼上林は確定だが、中村晃の穴を埋める必要がある。打撃好調のグラシアルには外国人枠が関係してくる。続くのは福田。釜元は塚田、育成周東らとベンチ入り枠を争う。残り5試合、先代中村晃から背番号「60」を引き継いだ釜元が必死で1軍へ生き残る。