開幕から4番に起用されながら、打率0割9分5厘と苦しんでいた阪神大山悠輔内野手が先制のタイムリーを放った。1回2死二塁。広島先発大瀬良の140キロカットボールを詰まりながらもセンター前にはじき返した。

「開幕からずっと打ててなくて、チームにも影響していたと思う。先制点という大事なところで打てたのでよかったと思います」。期待にこたえられず、重圧を背負い続けた若き4番は今季2打点目となる先制打を素直に喜んだ。

続く第2打席も左前安打。大瀬良に対して、最初の打席から思い切りのいいスイングを見せた。その思いが結果につながった。それでも「ほっとしている部分はない。常に不安との戦いです。あすもゼロからなので、大事なところで1本打てるよう頑張ります」と大山。

矢野監督は「きょうだけでは判断できないけど、結果的に振り返ったらきょうになるようにね。あすから頑張っていってほしい」。チーム浮沈のカギを握る主砲が目覚めの起点となることを期待した。