竜の完投一番乗りを目指す。中日の大野雄大投手(30)が9日、本拠地ナゴヤドームでの巨人2連戦で先陣を切る。

先発を翌日に控えて同球場で調整し「柳は8回をしっかり投げた。チームを救う投球をした。明日は1週間の頭の試合。チームが乗っていける投球をしたい」と決意を口にした。柳は7日のヤクルト戦で8回1失点で今季初勝利を挙げ、チームの連敗を阻止。9回こそ守護神の鈴木博にゆだねたが、中継ぎ陣への負担を最小限にした。

現在、中継ぎは8人編成。開幕からの9試合でロドリゲスの6試合を筆頭に、8人で30回1/3を投げている。6日ヤクルト戦の延長12回の敗戦を含めて、リリーフ陣は1試合平均3イニング以上を負担。与田監督が「先発が長い回を投げれば、中継ぎへの負担が減る」と描いた青写真とは、正反対の滑り出しだ。

指揮官は、大野雄に年間投球回数170イニング以上を期待している。今季初戦となった2日広島戦は7回4失点。3被弾で全て失点した。敗戦こそ逃れたが「防げた本塁打もあった」と反省。長い回を投げることは「1年のテーマ。失点は覚悟しながらもゼロで抑えるようにしたい」と語り、自身2季ぶりの完投も意識して今季2戦目へ力を込めた。

チームは借金1。なかなかたどり着かない3年ぶりの貯金に向けて、まずは大野雄が勝率5割に戻す。【伊東大介】