阪神がまたも初物アレルギーを露呈した。

DeNA先発大貫と初顔合わせ。立ち上がりから、プロの先輩風を吹かせ損ねたのが響いた。1回1死後、糸井の右中間二塁打で二、三塁の先制機を築く。だが、大山が内角シュートにどん詰まりの三ゴロに倒れ、満塁になると今度は中谷が外角球に詰まって二ゴロ…。好機を逃しては勝機も巡らない。

DeNAに連敗し、カードを負け越し。矢野監督も「(大貫に)苦しんだというか、立ち上がりやね。あそこで点を取れるのが…。流れをあそこで生かせなかったのが、落ち着かせるところになった」と渋い表情を浮かべた。左打者の外角低めに落ちるフォークに苦戦し、右打者も懐を突かれた。浜中打撃コーチも「ツーシームとフォークでやられた。ツーシームが変化していたのはある」と言う。

4日巨人戦の高橋、6日広島戦の床田に続いて、またも白星を献上。9日DeNA戦こそ、逆転勝ちで上茶谷の勝利を消したが今季は早くも初物に3敗し、うち新人2人にプロ初勝利を献上している。矢野監督は「毎年絶対にそういうことは出てくる。やられたら言われるのは仕方ないこと。次回やり返すしかない」と語気を強めた。日替わりオーダーも実らず今季最多タイの借金2。重症にならないうちに手を打つしかない。【酒井俊作】

▼阪神は今季、初顔合わせの先発投手と対戦した4試合で1勝3敗。この日の大貫ら4人に3勝を稼がれ、防御率2・34と抑え込まれている。