ソフトバンク内川聖一内野手が決勝弾で感極まった。同点の7回先頭で左翼席へ2号ソロ。13試合ぶりの1発が決勝点になった。ベンチに戻ると、大喜びの仲間たちから激しいアゴタッチで祝福され、内川も忙しく頭を上下させた。

今季は開幕から全試合にスタメン出場し、柳田の離脱後は3番も務めた。だが本来の打撃がつかめず、一時は打率も2割を下回った。「謝ってばかりでしたが、やっとチームに貢献できた。若い選手の活躍は頼もしい反面、自分が弱くなっていくような気がして…。負けちゃいけないと思っていました」とかみしめるように話した。

お立ち台では「この時間が一生続けばいいのに、と思いますね」と目を赤くした。スタンドの歓声も、仲間の祝福もたまらなくうれしかった。「周りの人が喜んでくれたのも、宝物みたいな時間でした」。まださびつくつもりはない。バットで恩返しを続けていく。