楽天銀次が5日間で2度の1試合5安打をマークする離れ業を演じた。

リーグ初の記録に「いいところに飛んでくれたのもあるけど、ヒットはヒット。初めてはうれしい」とニッコリ。単打4本は2本ずつ左右に打ち分けた。

7回は無死一塁から「(一塁手がベースについて)一、二塁間が空いてるわけですから」と狙いすまして右前へ引っ張るなど、状況を整理して巧みにバットを操った結果だ。唯一の長打となった3回の二塁打は、左腕アルバースの逃げていく変化球を素直にはじき返して左中間を割った。「今日一番。あそこから、ちょっと感覚が良くなった」とうなずいた。

「(状態が)決していいわけではない」と繰り返すものの、着実に上がってきている。3、4月を終えた時点では打率2割2分8厘だった。3度の猛打賞を記録するなど、5月の打率4割3分6厘は西武秋山と並んでリーグトップ。「自分は3割を打ってのプロ野球選手だと思っている」。トータルでも2割9分まで上げ、バットマンとしてこだわりを示す数字に近づいてきた。【亀山泰宏】

▼銀次が8日ソフトバンク戦に続いて今季2度目の5安打を放った。1週間以内に5安打以上を2度記録したのは、63年丸山(国鉄)が7月7日巨人戦で5打数5安打、同13日広島戦で5打数5安打して以来、56年ぶり。パ・リーグでは10年今江(ロッテ)が9月1日楽天戦、同20日楽天戦と月間2度記録しているが、1週間以内に2度は銀次が初めて。パ・リーグでは月間2度も10年9月の今江に次いで2人目になる。