執念の継投がサヨナラ勝ちにつながった。延長12回、最後にマウンドに上がったのは阪神藤川。2死一、三塁のピンチで巨人中島に向き合うと、直球で2ストライクと追い込み、最後は133キロフォークで空振り三振。「何も言うことはないですね」。わき上がる大歓声を背に、興奮したようにこぶしを力強く突き出した。

巨人との死闘でも、救援リレーは盤石だった。9回はドリスが1安打無失点。10回に登板したジョンソンも無失点で能見につないだ。「ブルペンだけじゃなく、ベンチ総動員で勝ち得た勝利。最高だよ!」。試合後は劇的な勝利に大喜び。前カードのDeNA戦(横浜)は登板機会がなく、雨天中止も入れて“5連休”で充電に成功。最強のブルペン陣は総力戦で無類の強さを見せる。

これでジョンソン、藤川、ドリスの3人が投げた試合は、7勝1分けと負けしらず。矢野監督は「普通で行けば球児もすごく嫌な場面。これは打たれても仕方ないという流れで行ってくれた。みんなが頑張ってくれたというのはあります」。「JFD」が新たな不敗神話を作った。【磯綾乃】