大腸がんからの完全復活を目指してきた阪神原口文仁捕手(27)が4日に開幕する「日本生命セ・パ交流戦」のロッテ戦(ZOZOマリン)から1軍昇格することが3日、分かった。がん公表から闘病の経過は以下の通り。

<阪神原口の闘病経過>

◆がん診断 昨年末、人間ドックを受診し、大腸がんと告げられる。

◆がん公表 1月24日にツイッターを開設し、大腸がんで手術を受ける意思を公表。

◆手術報告 1月31日にツイッターで「先日、無事に手術終えました。順調に回復してます」と報告。

◆退院報告 2月6日にツイッターで退院を報告。「少しずつリハビリを始める」。

◆2軍合流 3月7日、2軍に合流。鳴尾浜の室内でトレーニングを始める。

◆初屋外フリー 4月16日に屋外フリー打撃を開始。約80スイング中、柵越え5本。

◆全体練習合流 5月7日に2軍全体練習に合流。フリー打撃やバント練習、キャッチボールなどを行う。

◆実戦復帰 5月8日、ウエスタン・リーグ中日戦の8回に代打出場し、右飛。「野球はやっぱり楽しいですね。最高です」とマイクパフォーマンス。昨年10月13日の中日戦以来、207日ぶりとなる公式戦出場だった。

◆復帰後初安打 5月9日、ウエスタン・リーグ中日戦に5番DHで初めてスタメン出場。2回に中前打を放ち「(ようやく)開幕したかな」。

◆復帰後初マスク 5月10日のウエスタン・リーグのオリックス戦で8回に代打出場後、9回の捕手の守備に就いた。

◆藤浪とバッテリー 5月18日のウエスタン・リーグ広島戦(由宇)に6番捕手で先発。実戦復帰した藤浪の投球を9球を受け3者凡退をアシストした。「お互い頑張り合っていきたい」。4回には復帰後初の長打となる二塁打を放った。

◆一塁でフル出場 5月19日のウエスタン・リーグ広島戦で復帰後初めて一塁でフル出場。「5番一塁」で先発し、2回に2試合連続安打となる中安打を放つなど4打数1安打だった。

◆甲子園で勇姿 二塁打を放った。5月31日のウエスタン・リーグのソフトバンク戦の8回に代打で出場。復帰後初の甲子園で左腕田浦の初球を左中間へ運ぶ二塁打を放った。2901人のファンが集まり、大歓声が送られた。「いい球場なんで楽しかった。また帰ってきて、頑張りたいという気持ちがいっぱい」。

◆復帰初本塁打 6月2日のウエスタン・リーグのソフトバンク戦(丹波)に「4番DH」で先発し、3回に笠谷から左翼へ3ランを運んだ。5月8日に実戦復帰し、ここまで18試合で53打席をこなし、打率1割9分6厘、1本塁打、7打点。球団の代打安打記録23本を持つ男が、1軍昇格へまた一歩前進した。矢野監督も「勝負強い打者なので、ファンの皆さんもフミが帰ってくる姿をめちゃくちゃ楽しみに待っていると思う」と評価した。