2年ぶり38度目出場の東海大(首都)が、優勝した14年大会以来5年ぶりとなる1勝を挙げた。

先発した右腕・山崎伊織投手(3年=明石商)が6回まで2安打無失点と好投した。7回に連打や味方の失策で3点を奪われて逆転を許したが、8回にプロ注目の海野隆司捕手(4年=関西)が1死満塁から左前2点適時打を放って逆転。山崎は「良かったのは追い込んでからのボールがコースに投げられたこと。逆にカウントを取りたい球でうまくストライクが取れずに、球数は多くなってしまったところは課題です。野手に助けられました」。昨年もベンチ入りしていたが、登板なく九産大(福岡6大学)に2-3と1回戦で惜敗しただけに「悔しかった思いがあったので、勝てて良かったです」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

今季から同大OBでプロ野球ロッテの投手として活躍し、昨季までロッテのスカウトだった井辺康二コーチ(59)が就任した。山崎も「技術的な事というよりは『後ろに良いピッチャーがいるんだから力を出し切ればいい』など、精神的なことを伝えてくれています」と感謝。7回途中からリリーフした右腕・小郷賢人投手(3年=関西)を含めた投手陣の粘投に加え、主軸が打点を挙げるなど、投打がかみあって接戦を制した。